飛鳥の里---「彼岸花・案山子・

ホテイアオイ」&老舗「喜多酒造」見学

      (9月23日(金)第65回例会報告)

コース:近鉄吉野線・飛鳥駅~高松塚古墳~朝風峠~案山子ロード~稲渕棚田(彼岸花

    )~石舞台~甘樫丘~元薬師寺跡(ホテイアオイ)~喜多酒造~近鉄橿原線

 畝傍御陵前駅(14Km レベルB---「一般・やや健脚向き」多少の起伏/坂道あり

写真をクリックすると拡大してご覧になれます。

 台風は通り過ぎましたが、秋雨前線が残りあいにくの天気となり、小雨降る朝でした。

 今回は自然豊かな日本の原風景・古代文化の香り漂う「奈良県・明日香村」を訪ねました。

 ここ「飛鳥」は、6世紀の終わりから平城京に都が移るまでの約100年間、政治・文化の中心として、古代をしのばせる遺跡・史跡が多く残っている「日本のふるさと」です。

 

 日本の原点・高松塚古墳、石舞台古墳---、棚田で有名な稲渕地区・彼岸花、案山子

、ホテイアオイ---鑑賞など、歴史と自然探訪の「明日香」巡りでした。

 飛鳥駅前は「彼岸花---」「案山子コンテスト---」など、大旗がたなびき「ようこそ明日香へ」と、暖かい歓迎ムード一杯でした。

 雨予報にも関わらず、150名ものご参加・感謝で一杯、 心からお礼申し上げます。

 小雨の中、飛鳥駅から約15分、「高松塚古墳」へ。七世紀につくられた、現在、日本で発掘された古墳のなかで最も古いものです。小高い丘に芝生の美しい円形の古墳(円墳)・古代の神々しさ・神秘さを感じます。周囲はきれいに整備されて格好の散策コースです。

 昭和47年に発掘された「美しい壁画」が世間を驚かせたのは有名な話です。現在、壁画は修復されて別の場所(歴史公園館)に保存されており、隣の「高松塚壁画館」では当時の現状模写など、「高松塚のレプリカ」が展示されております、

 たわわに実る、みかん・柿・くり---果樹園を抜け「朝風峠」へ、急な坂道を約30分

、きつい登りでした。峠まで来ると急に視界が大きく開けました。

 眼下に広がるのは、見事な景観「稲渕の棚田」です。美しい棚田が黄金の稲穂に溢れ

、麓の飛鳥川まで続き---まさに絶景です。「日本の棚田百選」にも選ばれている景勝地です。山々には、霞がかかり、幻想的でした。

 稲渕地区は「彼岸花」の群生地としても有名。稲田の畦が真っ赤に染まり、黄金色に輝く稲穂と美しい朱色のコントラストは圧巻でした。土手には、他では見られないゴールド・白色の彼岸花も咲いていました。---まさに満開です。

 稲渕の「棚田・彼岸花・案山子---」が織り成す里山景観は、日本の原風景・明日香の風物詩であり、絶好のビューポイントです。

 毎年「案山子コンテスト」が開催され、今年のテーマは, 「 棚田 de オリンピック 」

リオでは、多くの日本人が活躍しました。オリンピックの感動を, もう一度---。

 高さ6m体重300kg・胸に五輪マークを付けたジャンボ案山子「真田幸村」をはじめ

、カラフルな「新体操・コスチューム」、「田植え中のシンクロ」、「ボルト」の顔---等々、クスッと笑ってしまうものから、あまりの力作に驚いてしまうもの等々、道端沿いにはユニークな力作48点が展示されていました。棚田の道は「案山子ロード」とも呼ばれています。

 「飛鳥川」に下り,川沿いを約20分、国営飛鳥歴史公園・「石舞台」に到着。

 石舞台は、飛鳥のシンボルとして知られ、太古のロマンを感じる日本最大級の横穴式石室古墳・飛鳥の象徴的存在です。 築造は7世紀初めで、人気の秘密は、玄室の天井石と側壁の上部が露出した異様な景観と、親しみやすいその名称です。

「重機もなかった時代によくも、こんな大きな石を積み上げたものだ---」と、感心しきり。「ここが日本誕生の地か---?」と、古代人に逢えるような雰囲気を醸し出していました。

 雨も止み、絶好のウォーキング日和になりました。石舞台地区の「あすか風舞台」での昼食休憩を取りました。

 午後は「岡寺」前から田んぼをぬけ、甘樫丘(あまかしのおか)に向かいました。畦には真っ赤な彼岸花と黄金の稲穂、左に「甘樫丘」--、右に「飛鳥寺」---と、のどかな明日香周遊ウォークでした。

 甘樫丘休憩所で列詰後、万葉集でも詠われた、「耳成山」や「香具山」を前方に眺めつつ「ホテイアオイ」で名高い「本薬師寺跡」(もとやくしじ)に着きました。

 近畿最大のホテイアオイ群生地です。水辺に絨毯を敷き詰めた様に咲き誇る景観は圧巻・特徴のある華やかな薄紫色の花・丸くふくらんだ葉柄が七福神の布袋さんに似ているので「ホテイアオイ」の名前が付いるそうです。涼やかで華がある、その姿に魅了されました。地元の小学生も協力して、14.000株が植え付けられています。

 最後はお楽しみ、創業300年(現社長は9代目)の老舗「喜多酒造」訪問。「お代わりどうぞ---」と大サービスあり、美味しいお酒をたらふく試飲させて頂きました。「喜多酒造」様有難う御座いました。愛酒家にとっては至福の時でした。2時40分、現地解散、お疲れ様でした。

 いにしえの古代文化と日本の原風景:身近に感じて頂いたでしょうか?

 次回は10月7日、南泉州の大自然探訪:「永楽ダム」から「水間観音」へ。ご期待下さい。

   [飛鳥と明日香の違い?]

「あすか」の表記は、古事記・日本書紀では「飛鳥」が多く用いられ、万葉集では「明日香」が主に使われているようです。飛鳥時代は日本歴史の一つの時代で、飛鳥、奈良、平安時代などがありました。飛鳥時代は6世紀の終わりから約100年間あまり続きました。現在の「明日香村」は昭和31年、飛鳥村、高市村、阪合村の3つの村が合併して、誕生しました。そのうちのひとつが「飛鳥村」の為、「飛鳥」の字を使えず、「明日香村」と表記するように・・・。今は、地名・自治体名を表すときは「明日香」を用い、時代またその他では「飛鳥」が使われているそうです。「飛鳥」と「明日香」は、同じ地域なのです。

 

  [石舞台古墳]

石舞台古墳は、飛鳥歴史公園内に位置するわが国最大級の下方上円墳です。

30数個の岩の総重量は約2300トン、天井石は約77トンとかなりの重量で、造られた当時の優れた土木・運搬技術の高さがうかがわれます。

 墳丘の盛土が全く残っておらず、巨大な横穴式石室が露呈している独特の形状で有名な、わが国における代表的な方墳です。天井席の上面が広く平らで、まるで舞台のように見えるその形状から「石舞台」と呼ばれています。

被葬者は明らかではありませんが、7世紀初頭の権力者で大化の改新で滅ぼされた蘇我入鹿の祖父・蘇我馬子の墓ではないかといわれています。

例会報告写真集はここからご覧下さい。(Googleの不具合解消し見れるようになりました。)下の(2)からも見れます

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会員のB氏から動画の投稿が有りました。



当尾の名刹&野仏の里を訪ねて「浄瑠璃寺・岩船寺・笑い仏・野仏群」

      (9月9日(金)第64回例会報告)

コース:JR大和路線・加茂駅~当尾の里~岩船寺~野仏群~浄瑠璃寺~青少年山の家

    ~JR大和路線・加茂駅(17(10)Km JRふれあい レベルB---「一般

    ・やや健脚向き」多少の起伏/坂道あり

  笑い仏(クリックして拡大できます)

 心配された台風も去り、涼しい初秋の朝、今回は京都府木津川市加茂町・「当尾の里」を訪れました。

 「当尾(とうの)」は、京都府の最南端、奈良県との県境に近く

、岩船寺、浄瑠璃寺など古い歴史ある名刹・寺院が点在する山間部の緑豊かな自然・石仏の宝庫です

笑い仏や三体地蔵など---多くの石仏、地蔵、野仏群を巡りました。

 路傍の脇や林の茂みの中など、至る所に野仏がたたずみ、手頃なハイキングコースとして大変人気があり「美しい日本の歴史風土:100選」・「美しい日本の歩きたくなる道:500選」にも選ばれている風光明媚な所です。緑深い山里を縫って歩く、歴史と自然探訪の里山歩きでした。

 

 JR加茂駅は「大和路線」の始発・終着駅ですが、人家の少ない静かなローカル駅です

。駅前から直ぐ、稲田の美しい田園地帯へ出ました。丘陵に挟まれた田舎道・自然豊かな曲がりくねった農道---に、続いていました。「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」、黄金色に変わりゆく稲穂---刈り取りも近い収穫目前の農村風景でした。

畦に朱色の彼岸花が ちらほら--と、(彼岸には)田園を真っ赤に染める事でしょう。

 

 約1時間位歩いたでしょうか、徐々に山間へ、きつい上り坂が続きました。行き通う人も、集落も殆どない静かな山辺の道です。路傍に、ひっそりとお地蔵さんが佇み、清らかなせせらぎが流れ、都会では見られない心癒された静かな空間でした。

 さらに山道---を、やっと「岩船寺」(がんせんじ)に到着。正面に美しい「三重塔

」が迎えてくれました。「関西花の寺二十五霊場」・十五番札所です。 

 

 付近は、数軒の農家・露店が点在し、旬の野菜、果物、(自家製の昔風の)お菓子など無人販売所・吊り店が並んでいました。買い物する人も多く、美味しい草餅も人気でした。四季折々のもてなし、山村特有の、なつかしい風景を楽しみました。

店内や涼しい木陰の下で、ゆったりとした昼食時間を過ごせました。

 

 午後は、本日のハイライト・石仏---を訪ねて 岩船寺から浄瑠璃寺へ。

路傍の脇や林の茂みなど至る所に、野仏が佇んでいました。鎌倉時代(作者不詳)に作られたものが多く、主なものに、三体地蔵・ミロクの辻(弥勒菩薩)・笑い仏・からすの壺(唐臼の壺)二尊・藪の中三尊磨崖仏---など、歴史をタイムスリップしたかのような安らぎと、いにしえを感じさせてくれました。

 

 中でも「笑い仏」が一番有名・可愛い(阿弥陀三尊磨崖仏)ですが、微笑しているような穏やかな顔をされているので、このように呼ばれているそうです。夕陽にたたずみ微笑む姿は、代表的な最高傑作とされ、行き交う人々を優しく見つめています。旅人を迎える道しるべ・多くの人が足を止めて見入っていました。

 殆どの石仏・磨崖仏は、長い歳月を経てかなり風化していますが、里人や旅人たちを

見守り、訪れる人々に安らぎを与えています。

 石仏に魅かれながら、「浄瑠璃寺」に到着。美しい宝池を配した「浄瑠璃寺庭園」(特別名勝及び史跡)に、背後の「三重塔」(国宝)のコントラストが実に美しく、本堂には、「九体阿弥陀如来」が安置されています。

 

 ここが中間ゴール(10K)地点・45名が路線バスで帰宅されました。

 

 健脚組はさらに、途中の「大門石仏群」・谷向かいの「大門仏谷磨崖仏」---を眺めながら、田園の農道・小川に沿って、一路、加茂駅に向かいました。黄金色の稲穂、咲き始めた彼岸花など、実りの秋が競演・日本の原風景、郷愁を感じさせる里山風景でした。

 先頭は15時10分、JR加茂駅に17Kmの長い道のりでしたが、皆さん元気にゴールしました。本日は240名のご参加有り難うございました。

大変お疲れ様でした。涼しい風に吹かれ、大自然と石仏探訪・満喫頂けたでしょうか?

 

次回は、9月23日 奈良・飛鳥の里「彼岸花・案山子・ホテイアオイ」を観賞し終わりに、老舗「喜多酒造」見学・試飲会もお楽しみに。

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会員のB氏から動画の投稿が有りました。クリックしてご覧ください。