平安貴族の歩いた[遊行の道]「千代の古道(ふるみち)」ぶらり

(1月27日(金)第73例会報告)

コース:JR嵯峨野線・花園駅~雙ヶ岡~仁和寺~平安郷~千代の古道~大覚寺~清凉寺~

    小倉山二尊院~嵐山公園~渡月橋~JR嵯峨野線・嵯峨嵐山駅

      (13Km  レベルA---「初心者・一般向き」ほぼ平坦)

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 今回は、平安貴族の歩いた遊行の道?「千代の古道」(ふるみち)をたどりました。

 千代のふる道は、古代の和歌にも詠まれており、定かではありませんが、都人たちが月見に出かけた道---?ともいわれ、観月の名勝地(大覚寺/大沢池)を眺めながら、いにしえ人を偲んでみました。

 

 JR花園駅に集合・大変寒い朝にも関わらず、223名のご参加、大変有難うございました。

「雙ヶ岡」(ならびがおか)の麓を通り抜け、世界遺産「仁和寺」に到着。荘厳な仁王門・堂々たる五重塔がお迎えです。春には見事な「御室桜」を咲かせ、花見客で賑わいます。

 裏山の「御室八十八カ所」・一番霊場「霊山寺」に参拝し、福王子、山越地区---へ。交叉路には、「千代の古道」石碑(道標)が、ひっそりと立っていました。

 

 「広沢池」畔に到着。奈良市の(猿沢池)、宇佐市の(初沢池)と、「日本三沢」(さんたく)に数えられており、「大沢池」とともに(月見の名所)として知られています。

 

 気温も上がり、絶好のウォーキング日和になりました。

前は広沢池、後は愛宕山(942m)---嵯峨の山々を見渡せる、広々とした芝生広場・「平安郷」をお借りし、ゆったりとした昼食時間を過ごしました。眺めが素晴らしい、手入れの行き届いた美しい庭園です。

 午後は嵯峨野、大沢池---へ、田園地帯のんびり歩きでした。この辺りも、(ふる道)道標が静かに佇み、和歌も刻まれていました。

 「大沢池」に到着。古代ロマンに思いをはせ、湖畔を周りました。

(日本三大名月観賞地)とも言われる月見の名所で、その昔、牛車に揺られ天皇や貴族が都から嵯峨院(今の大覚寺)へ通ってきました---? 満面の水に静寂な光景が広がり、中秋の名月には湖面に月が走りました?---と。 さぞかし、絶景だったでしょう。

 神聖な(葬送の地)でもあった嵯峨野は、後宇多天皇・嵯峨天皇陵--など、高貴な御陵が多い里山でもあります。

 清涼寺、二尊院から「竹林の道」へ、最も京都らしい風情ある「竹のトンネル」です。

風致地区として古都の雰囲気・面影が一杯・高く伸びた竹で覆われ、昼間でも木漏れ日がかすかに見えるほど薄暗く、静寂さが漂っています。

 竹林を走る人力車も、ひと昔前にタイムスリップしたような風情があります。

亀山公園を抜け、渡月橋へ---IVVをお渡し、阪急嵐山駅・JR嵯峨嵐山駅へ別れました。

2時10分ゴール・大変お疲れ様でした。

 

 次回は 2月11日  必見・古都冬の風物詩「鹿寄せ」&老舗「豊澤酒造」訪問。試飲会、お楽しみに。

 

 [和歌に詠まれている、千代のふる道]

  在原行平(818~893)・『後撰和歌集』

「さがの山 みゆき絶えにし 芹川(せりかわ)の千代のふる道 跡はありけり」

  藤原定家(1162~1241)・『新古今和歌集』

「さがの山 千代のふる道 あととめて また露わくる 望月の駒」

と読まれています。

例会報告写真集はここからご覧下さい。会員のI氏から写真の提供がありました。

漫歩マンさんの例会報告は早くも掲載されました。クリックしてご覧下さい。



特別例会:新年初詣「薬師寺」「奈良・歴史の道」めぐり

(1月6日(金)第72例会報告)

コース:近鉄橿原線・西ノ京駅~薬師寺(集合)~歴史の道~西大寺~秋篠寺~成務天皇陵

    ~佐紀の里~平城宮跡~ウワナベ池~やすらぎの道~近鉄奈良線・奈良駅

      (14Km  レベルA---「初心者・一般向き」ほぼ平坦)

 世界遺産・薬師寺(白鳳伽藍)與楽門

 新年明けましておめでとうございます

早いもので、大和ウォーキング協会「設立4年目」を迎えました。

 

 初例会は毎年「薬師寺」からのスタート

「薬師寺様」のご好意に心から感謝申し上げます。

 「玄奘三蔵院伽藍」前の手入れの行き届いた美しい庭園が特設会場です。

本日は263名のご参加、誠に有難うございました。

 年頭にあたり、毎年「安田祥基」録事様より心温まる「新年の講話」を頂戴しました。

今日のお話は---

1、 「健体康心(けんたいこうしん)」で、ありたい。

   健康とは、健やかなからだ(健体)と康(やす)らかなこころ(康心)からなる。

   自分自身の日常生活を注意し、身も心も健康ですごさねばならない。健康で歩ける事は素晴ら

   しい事です。

2、  今年の干支は丁酉(ひのととり)・鶏は、三歩あるけば忘れる--といいますが、私達は先ず、

   年頭に「今年何をするかをよく考え、1年の計を立て、それを一歩一歩,確実に実現するよう

   努力する」--自身の願いを立てつつ、新春を歩いて頂ければ—と。

玄奘三蔵様にあやかって、目的を持って、しっかり歩きたいと思います。

 続いて浅田会長から、皆様への「日頃の感謝」と、一層「心の通う---楽しい会---」でありたいと、情熱溢れる力強い新年の挨拶がありました。

 

 太田副会長よりコース説明・ウォーキングマナー5か条を力強く唱和し、安全な歩行・マナー遵守を誓いました。

  奈良「歴史の道」は、1972年に奈良市が定めた、広大な平城京を中心に市の外周約27kmに伸びるルート・今回は、西の京、西大寺、秋篠寺、佐紀古墳群---から、やすらぎの道---へ、古代の息吹とロマンを感じつつ、新春溌剌ウォーキングです。

 唐招提寺、垂仁天皇陵から、阪奈道路を越え「西大寺」に到着。自由参拝に致しました。

近鉄奈良線を横切り、境内の美しい秋篠寺へ。成務天皇陵、稱徳天皇陵、日葉酢媛命陵---「佐紀盾列古墳群」(さきたたなみこふん)と呼ばれる古墳街道が続きます。深緑に覆われた静かな森と石畳み、歴史とロマンを感じつつ、いにしえの「歴史街道」歩きでした。

 広々とした世界遺産「平城宮跡」に到着。奈良県を代表する歴史・国営公園です。

到着するや否や、サプライズ! 温かい甘い「ぜんざい」が全員に配られました。

寒い冬にはタイムリーで格好のサービス・嬉しい限りです、お代わりどうぞ---と。

最高の「もてなし・心くばり」でした。「お味はいかが」でしたか? 

 豊澤酒造の清酒「ワンカップ」と、手作りの鮮やかな毛糸の「アクリルタワシ」が、同時に配られました。

 新春の青空に、平城宮からの展望が素晴らしく、下旬に山焼きの行われる美しい若草山・春日山の山並みを一望でき、東大寺大仏殿や二月堂も鮮やかに輝いていました。

 

 午後は、 純白の水鳥が浮かぶ美しい「水上池」を横目に、宇和奈辺陵・小奈辺陵---と、何れも200mを超える規模の樹木に覆われた墳丘で、周囲の水郷は野鳥の格好な棲家となり、バードウォッチングを楽しむ野鳥愛好家のメッカ・行き交う人も少なく、心地よい静寂な古道歩きでした。

 24号線を越え「不退寺」から「やすらぎの道」へ、14時20分、近鉄奈良駅にゴール。

自然と文化の調和した奈良「歴史街道」・古代ロマンを感じて頂けたでしょうか?

 

次回は 1月27日 平安貴族の歩いた「千代の古道」(ふるみち)ぶらり----お楽しみに。

 

   [佐紀盾列(さきたたなみ)古墳群]

 全長200mを超える前方後円墳7基を有する古墳群で、奈良市平城京の北側一帯に広がる日本最大級の古墳群。4世紀後半から5世紀に造営されたと思われ大阪平野の古市、百舌鳥(古墳群)と並ぶ大古墳群です。

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